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新・鈴恋!


−横野視点−

「……はぁ?」
思わず、俺の口からはそんな間抜けた声が零れていた。竹倉の兄は、俺の反応が面白かったのか、笑いを隠すのに必死だ。バレてるからな、この野郎。
「でも……ありがとうございます、お見舞いに来てくださって」
「ううん、竹倉君が元気そうでよかったよ〜」
「チッ」
「!?ちょ、ちょっと哲也!!」
「あはは……」
未琴が、俺を肘で軽くつついた。竹倉は俺達のやりとりに苦笑いを浮かべている。
「言っとくけどな」
「……はい?」
余計なこと言わないでよ、と俺に釘を刺してくる未琴をスルーして、俺は竹倉に向き合う。
「俺は一切反省してねぇ。まぁ、怪我させちまったのは悪かったが……とにかく、形が悪かっただけで。俺があの時一方的な理由で突き飛ばしたとは、思うなよ」
……これでも、言葉は選んだつもりであった。
この場にいる、1人を除いた人間は、ぽかんと口が半開きのままだ。ちなみに、その1人とは竹倉の兄である。口元だけでなく、身体全体を震わせている。
「ふふっ」
「……何笑ってんだよ」
「いえ……僕は、何故横野君にあんなことをされたのか、まだ分かりません。この場でそれを聞くのも、なんだか違う気がしますし……でも、横野君にも考えがあったということが、今確信することが出来ました……だから」
竹倉はそこまで言ってから、いつも学校で振りまいている爽やかな笑顔を浮かべた。
「僕はあの日の事と、そして、今日の事を忘れません。これから先ずっと引きずって、僕がした過ちを見つめ直したいんです。……見つめ直すって言っても、見つけてすらいないんですけどね」
やけに、澄んだ瞳だと思った。
一切の迷いも嘘もなく、ただただ自分の欲に従い、話しているようだった。
「見つけてみろよ、秀才」
「望むところです、横野君」
「……男子って、意味わかんないなぁ」
首をひねる未琴に、俺達は笑みを零した。「なんで笑うの〜?」と頬を膨らます姿にも、また笑いがこみ上げてくる。
「________一件落着、かな」
事の一見を静かに見守っていた彼は、安堵の溜息を吐いた。

完結できるか不安になってきました。
もう少し……!!
<2017/11/10 20:30 錯乱咲良>消しゴム
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