「エントリーナンバー1番〜、辻見海斗〜♪」
「……何で歌ってんの」
「気分だよ、気分。で、俺……というか、俺と恋鈴ちゃんからの透へのプレゼントは!」
波乱の討論会は3時間程にまで及んだ……その苦労は語らなくても察してくれ。ぶっちゃけ言うとあんまし記憶無い。
「じゃん!文房具セット〜!」
「……普通ね」
「るっせぇ!シンプルで使える!文房具はプレゼントの基盤だろ!?」
中身はペンケース、ボールペン2本、蛍光ペン、シャープペンシル……と、それなりに使えるものを詰め合わせた。
「ありがとうございます、海斗。このペンケース、革じゃないですか……!長持ちするしデザインも素敵ですね。他の物も……!!嬉しいです!」
「喜んで貰えたなら良かったよ。向こうで使ってやってくれ」
「はい!」
革にしたのは恋鈴ちゃんのチョイスだ。長持ちする方が相手も使いやすい、という意見は大当たりだったようだ。
「エントリーナンバー2番〜、川島もか〜♪」
「は、はぃっ!」
「ちょっと、もか先輩緊張してるじゃない」
ガチガチの、今時のロボットよりかは硬い動きでもか先輩が透の前に立つ。
「え、えっと……イギリスって、とても雨が多く降るみたいだから……これ!」
恋する乙女がラブレター渡す時みたいになってますよ、先輩。
「傘……ですか。わ、しかもブランドじゃないですか!本当にいいんですか?」
「海斗君みたいに沢山あげれはしなかったから……たくさん使ってあげてね!」
「ありがとうございます!そうさせて貰いますね」
透にも劣らぬほどに、もか先輩は嬉しそうであった。もか先輩も、俺達のようにびっちりと考えていたのだろう。
「エントリーナンバー3番〜、高城姫乃〜♪」
「いざ、参りますわ!」
「こっちはやる気十分……」
高城先輩のプレゼントは、俺ともか先輩の物と違い、何が入っているのかが分からない。ノートくらいの大きさの、美しいラッピングで包まれたそれを、高城先輩は透へと手渡した。
「オカルト同好会部長として……竹倉君へは、歓迎会の時にお見せした物のDVDを差し上げます」
「あったな、そんなの……」
俺が痴態を晒しまくったDVD鑑賞、忘れまい。
「あのDVD、かなりレアな物なのでは……!?」
「構いませんよ、竹倉君に向こうでも、私達のことを思い出して欲しいので」
今までに見たどの先輩よりも、その笑顔は美しく見えた。
「ありがとうございます、先輩」
「エントリーナンバー4番〜、染路鳴海〜♪」
先程鳴海に、この歌の意味を問われ、「気分」と答えた。だがそれは嘘だ。
本当は、鳴海をトリにするため。やっぱり、幼馴染の彼女の立場を大切にしたかったという、俺のお節介だ。
「……」 シュバッ
「投げたァ!?」
プレゼントを投げる人間を、俺は生まれて初めて目撃した。他の皆も予想外だったようで、それぞれが目を見開いている。
透の顔面へとクリーンヒットしたプレゼント、その中身とは一体何だろう。
「雑です。雑過ぎますよ、鳴海……」
「うるさいわね。さっさと開けなさいよ……」
透に背を向けた鳴海。こちらからすれば鳴海の表情はバレバレで、彼女の顔はゆでダコみたいに真っ赤だ。
投げたのは照れ隠しだったのだな、とそこで理解する。確かに、雑かもしれない。
「……これ、鳴海が編んでくれたんですか?」
「……だったら何」
「……嬉しいです」
透の手元へと視線を向けると、彼の手には暖かそうな深緑色のマフラーがあった。
「へぇ……手作りときたか」
無意識に口角が上がり、今すぐ鳴海をいじり倒したいという煩悩が芽生える。だが、ここは抑えておくことにしよう。
「ボロボロになるまで使わなきゃ、許さないから」
「分かってます。布切れになるまで使いますね」
「そうよ、それでいいの!」
嬉しさなのか、留学への寂しさなのか。鳴海の目から大粒の涙がゆっくりと零れていった。
「……何で歌ってんの」
「気分だよ、気分。で、俺……というか、俺と恋鈴ちゃんからの透へのプレゼントは!」
波乱の討論会は3時間程にまで及んだ……その苦労は語らなくても察してくれ。ぶっちゃけ言うとあんまし記憶無い。
「じゃん!文房具セット〜!」
「……普通ね」
「るっせぇ!シンプルで使える!文房具はプレゼントの基盤だろ!?」
中身はペンケース、ボールペン2本、蛍光ペン、シャープペンシル……と、それなりに使えるものを詰め合わせた。
「ありがとうございます、海斗。このペンケース、革じゃないですか……!長持ちするしデザインも素敵ですね。他の物も……!!嬉しいです!」
「喜んで貰えたなら良かったよ。向こうで使ってやってくれ」
「はい!」
革にしたのは恋鈴ちゃんのチョイスだ。長持ちする方が相手も使いやすい、という意見は大当たりだったようだ。
「エントリーナンバー2番〜、川島もか〜♪」
「は、はぃっ!」
「ちょっと、もか先輩緊張してるじゃない」
ガチガチの、今時のロボットよりかは硬い動きでもか先輩が透の前に立つ。
「え、えっと……イギリスって、とても雨が多く降るみたいだから……これ!」
恋する乙女がラブレター渡す時みたいになってますよ、先輩。
「傘……ですか。わ、しかもブランドじゃないですか!本当にいいんですか?」
「海斗君みたいに沢山あげれはしなかったから……たくさん使ってあげてね!」
「ありがとうございます!そうさせて貰いますね」
透にも劣らぬほどに、もか先輩は嬉しそうであった。もか先輩も、俺達のようにびっちりと考えていたのだろう。
「エントリーナンバー3番〜、高城姫乃〜♪」
「いざ、参りますわ!」
「こっちはやる気十分……」
高城先輩のプレゼントは、俺ともか先輩の物と違い、何が入っているのかが分からない。ノートくらいの大きさの、美しいラッピングで包まれたそれを、高城先輩は透へと手渡した。
「オカルト同好会部長として……竹倉君へは、歓迎会の時にお見せした物のDVDを差し上げます」
「あったな、そんなの……」
俺が痴態を晒しまくったDVD鑑賞、忘れまい。
「あのDVD、かなりレアな物なのでは……!?」
「構いませんよ、竹倉君に向こうでも、私達のことを思い出して欲しいので」
今までに見たどの先輩よりも、その笑顔は美しく見えた。
「ありがとうございます、先輩」
「エントリーナンバー4番〜、染路鳴海〜♪」
先程鳴海に、この歌の意味を問われ、「気分」と答えた。だがそれは嘘だ。
本当は、鳴海をトリにするため。やっぱり、幼馴染の彼女の立場を大切にしたかったという、俺のお節介だ。
「……」 シュバッ
「投げたァ!?」
プレゼントを投げる人間を、俺は生まれて初めて目撃した。他の皆も予想外だったようで、それぞれが目を見開いている。
透の顔面へとクリーンヒットしたプレゼント、その中身とは一体何だろう。
「雑です。雑過ぎますよ、鳴海……」
「うるさいわね。さっさと開けなさいよ……」
透に背を向けた鳴海。こちらからすれば鳴海の表情はバレバレで、彼女の顔はゆでダコみたいに真っ赤だ。
投げたのは照れ隠しだったのだな、とそこで理解する。確かに、雑かもしれない。
「……これ、鳴海が編んでくれたんですか?」
「……だったら何」
「……嬉しいです」
透の手元へと視線を向けると、彼の手には暖かそうな深緑色のマフラーがあった。
「へぇ……手作りときたか」
無意識に口角が上がり、今すぐ鳴海をいじり倒したいという煩悩が芽生える。だが、ここは抑えておくことにしよう。
「ボロボロになるまで使わなきゃ、許さないから」
「分かってます。布切れになるまで使いますね」
「そうよ、それでいいの!」
嬉しさなのか、留学への寂しさなのか。鳴海の目から大粒の涙がゆっくりと零れていった。
