おためし小説投稿

登録一切不要で小説投稿!
文字サイズ変更 
いろはに唄え
- 絶望 -

いろはにほへと
ちりぬるを
わかよたれそ
うゐのおくやま
けふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせず

「彩葉くん、うちの父ちゃんがまた量産釣れたけん!おすそ分けやで!」

『おう!いつもすんまないなぁ、。今月も厳しそうやけん…。』

新鮮な魚を持って満遍の笑みを浮かべるのは近所に住む幼馴染の佳代(かよ)。
そしてその魚を申し訳なさそうに受け取るおいらは彩葉(いろは)。
女っぽい名前だから、小さい頃によくからかわれた。

小さい頃に両親が死んで、何年か経った。
周りに身内なんていなかったもんで、1人でたくましく寂しく暮らしている。
かなり貧乏な生活を送っているため、体も細身になりつつある。

「いいのいいの。それより初坊っちゃんが帰ってくるて!京子さんとこから聞いたで!」

『ほんとか!?あー久しぶりやねぇ。おいらんとこさ早う伝えとかな!』

久しぶりに親友の初(うい)が帰ってくるらしい。
めでたいけどお祝いするものがない。
もう少し金があれば、とおいらは絶望だった。

ここ最近は本当に所持金が危ない。
前から危なかったのがもっと悲惨な状態だ。
佳代に任せっきりになるのが悔しかった。

「いろは!かよねーちゃん!」

すると背後から甲高い声が聞こえてくる。
背中に衝撃が伝わった。
京子さん家の双子が乗っかったのだろう。

「兄やん!姉やん!」

『おお重いわあっ!咲、夢!!降りんさい!』

ひたすら体重をかけてくる2人を必死に抱える佳代の顔が面白くて、
つい和んでしまう。

やっとの思いで降りてくれた2人は、
お隣の京子(きょうこ)さん家の双子、咲(さき)と夢(ゆめ)だ。
咲は活発で生意気な可愛いやつだ。
それとは逆に、大人しくて物静かな夢も今日はご機嫌のよう。

「っふう。ダメやで、彩葉くんに迷惑かけちゃ。めっ!」

きゃー!、と寄生を上げながら逃げていく2人を、待てー!、と追いかける佳代。
微笑ましい光景に自分の立場を忘れさせてもらった。
こんな茶番をやっている場合ではない。
お金を稼ぐ方法を考えないといけないのに、。

また不快な気分が襲ってくる。
絶望のどん底に突き落とされたような疲労に舐め尽くされる。
今は京子さんや佳代のおかげでやりくりできているが、。

そろそろ自分の将来を、未来を見つめなければ。
運命は自分で決める。

「ん?どないしたん?こっわい顔して、。気分でも悪いんか?」

『、え、あ、いや。なんでもない。』

絶望をかき消す希望を_____。
探そう。




初めまして!奥山と申します(´_ _)ペコ
初投稿ということでドキドキして書いた第1作目…1話。
これからも応援して頂くと嬉しい所存です(*˙˘˙*)
<2016/10/31 19:08 奥山>消しゴム
Copyright(C) おためし小説投稿 Since2013 All Rights Reserved.