ディアンヌの妊娠が発覚してからは、色々と大変だった。
巨人族である彼女は、マーリンの小さくなる薬を欠かさず飲むようになった。
急に体の大きさが変わったら、赤ちゃんがどうなってしまうのかがわからないからだ。
食事制限も言い渡され、体調を崩す日も続いた。
更に大変なのはディアンヌが辛そうになる度に、キングが涙目になりながらうろたえるのを、エリザベスやメリオダスやマーリン、時にはバンやエレインが落ち着かせることであった。
そんな風に仲間に支えられ、辛い時期を乗り越えられた。
そして一年たつかたたないかという時期に、ディアンヌは遂に、リオネスのお城で、愛子を産んだ。
キングはボロボロと涙をこぼしながらも、我が子を優しく腕に抱えるディアンヌを抱きしめた。
ディアンヌも目に涙をためながら、幸せそうに笑った。
「ディアンヌ…オイラ、幸せすぎて怖い。」
「へへ…ボクも。」
「生まれてきてくれて、ありがとう。」
ディアンヌは我が子にそう語りかけた。
赤子は、母親の声に応えるかのように、腕の中で大きな泣き声をあげた。
元気な男の子だった。
「ディアンヌ、キング様、本当によかったですね。おめでとうございます。」
「兄さんが、お父さんになる日がくるなんて、想像もつかなかったわ。おめでとう、兄さん、ディアンヌ。」
「よかったな、キング♪じゃ、俺らも子供つくるか?エレイン♪」
「な、何言ってるのよ!みんなの前で!バンのバカ!」
「おめでと、キング、ディアンヌ!大きくなったら、フローラと遊ばせてやってくれな!」
「ふむ。妖精と巨人の血を継ぐハーフか。実に興味深い。」
「みんな…本当にありがとう。みんなのおかげだよ!」
ディアンヌは心底嬉しそうにそう言った。
「んで、名前はなんてゆーんだ?」
メリオダスが聞くと、キングが答えた。
「名前は、決めてあるんだ。この子は、オリヴィエって言うんだ!」
