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今、キミに伝えたい想い



あれから時はたち、フローラは七歳、オリヴィエは五歳になった。二人とも、キングお手製の洋服を身に着けていた。

誰に似たのかは明確で、フローラは女の子の割にお転婆で、高いところに登ろうとしたり、泥だらけになるまで遊んだり。
一方オリヴィエは男の子なのにフローラよりも断然気が弱く泣き虫で、少し転んだだけで大泣きしたが、フローラが駆け寄り手を差し伸べると、その手をとって泣き止むのだった。


キングはその光景みて、かつてディアンヌと暮らしていた頃をよく思い出した。



「やっぱり寂しくさせちゃうかな?」

キングが座ってぼーっと子供達の様子を眺めていると、頭上からディアンヌの声が聞こえた。

「そうだね…。でも、こういうことも、必要なんだと思うし。」
二人は仲良く遊ぶ子供達を見ながら話した。



オリヴィエは、巨人の血も入っているが、妖精の子供として生まれた。
オリヴィエがある程度大きくなったら、三人で妖精王の森で暮らすことを、二人は決めたのだった。


そして今日は、フローラとオリヴィエにとっては、お別れの日なのだ。

「ま、って言っても、いつでもこっちにも帰ってこられるんだから、大丈夫だろ!」
いつの間にかメリオダスが二人の後ろにいた。



「そうだね。なんだか、ボク達二箇所に故郷があるみたいだね。」
ふふ、とディアンヌが笑った。

キングは立ち上がり、メリオダスに手を差し伸べこう言った。
「色々と、ありがとね。団長。」
メリオダスはその手をがしっと掴むと
「ああ、元気でな!」
と言った。


その後、行きたくないと泣きわめくオリヴィエに、ディアンヌは困っていると、フローラが駆け寄ってきた。

「おとこのこなんだから、ないたらだめだよ!これ、あげるから。」

フローラは頭に着けていたエメラルドグリーンのリボンを、オリヴィエの手に無理やりもたせた。

「なあに?これ」
オリヴィエは目に涙をためながらそう言うと、彼女はこう言った。

「おともだちのしるし!」

「おともだち?じゃあ、またあそべる?」

「うん、あそべる!」

「やくそくだよ?ふろーら」

「うん、やくそく!」

二人は指切りをすると、またねー!と何度も振り返り、キングとディアンヌとオリヴィエの姿はやがて見えなくなった。

続きます。
<2016/12/12 16:49 ついんくる>消しゴム
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