「ハーレクイン様!」
ある日、慌てた様子の一人の妖精が、ハーレクインの元にやってきた。
「どうしたんだい?」
「大変です。妖精王の森に、人間が進入してきました。」
「…人間?何人程?」
人間が進入してきたときいて、てっきりバンかと思ったが、それならエレインも一緒だろうし、狩りをしていた人間がうっかり迷い込んだのかもしれない、と考えるのが妥当であった。
「二人と、一匹です。」
「一匹?なんだそれ、犬でも連れてるのかい?まあいいや。案内してくれる?」
「は、はい。」
「ディアンヌ。キミはどうする?」
キングは振り返り、後ろで話を聞いていた彼女に問う。
「もちろん。ボクもいくよ。聖騎士だったら大変だし。」
妖精の案内でキングとディアンヌはその場へ急ぐことにした。
「あそこです!」
遠くの木の影からそっと覗くと、見覚えのある背中が見えた。
「あれは…!」
「うそ、なんで⁉︎」
二人はすぐに木の陰からぬけると、人間達の元へ何の躊躇もなく近づいていく。
その様子を妖精は慌てて止めようとするが、遅かった。
「団長!エリザベス様!」
キングがそう呼ぶと二人は振り返り、笑顔を見せた。
「よーおキング!久しぶり!」
「キング様!ディアンヌ!お久しぶりです!」
「エリザベス〜!その子、もしかしてフローラ?」
エリザベスの後ろに隠れて様子を伺う少女がいた。
「そうよ!ほら、ご挨拶は?」
「……始めまして。フローラです。」
ペコっとお辞儀をして、すぐまたエリザベスの後ろに隠れた。
「ちょっと、今は人見知りなの、ごめんね。」
エリザベスは困った顔で笑った。
「ううん!大きくなっててびっくりしたよ〜!エリザベスに似て、美人さんだね!」
「だろう?」
メリオダスは得意げに言った。
「おいおい、俺も忘れてもらっちゃ困るぜ?」
足元を見ると、あの頃と変わらないホークがいた。
「豚くんも、久しぶりだね。」
「ホーク!久しぶり!」
「あの…ハーレクイン様の、お知り合いですか?」
後ろからおそるおそる近づいてきた妖精はキングに聞いた。
「うん。リオネス王国の王女様のエリザベスと、メリオダス。この子は、二人の子供だよ。」
「メリオダス⁉︎…って、あの、七つの大罪の団長の…?」
彼の名前を聞いて驚く妖精。
キングはこくんと頷いた。
そしてまた彼らに目線を戻すと
「ところで、何か用があるんだろ?じゃなきゃこんなところまでこないでしょ?」
と聞いた。
メリオダスはにししっと笑うとこう言った。
「お前らに、ついてきてほしい場所がある!」
「ついてきてほしい場所?」
「どこに?」
「魔の洞窟だ!!」
メリオダスはそう言った。
