「霊槍バスキアス…。ということは、まさかキミは、グロキシニアの…。」
「…その通りです。ハーレクイン…。今、これを開けた瞬間と同時に、幼き頃の記憶が鮮明に頭に入ってきました。
私は、初代妖精王グロキシニアの息子です。」
「こりゃ驚いたな。あんま似てねーのな?」
メリオダスは驚いたといいつついつもと変わらぬ表情でそう言った。
「ところで母親は誰なんだい?」
キングは気になっていたことを聞いた。
「私の母は…生きています。あなたのよく知る人物です。」
「オイラも知っている…?てことは妖精族…」
キングが言いかけたところで、突如彼らの中央に、異界な穴らしきものが浮かんできた。
「な、なにこれ?」
ディアンヌは咄嗟に構える。
「あ、これ。オスローの…。」
キングがそう言いかけた。
するとその穴からすごい勢いで何者かが出てきた。
「ガウラ!!!」
そう叫ぶ人物は勢いの余り壁に激突しそうになるが、ガウラがしっかり受け止めた。
キングは驚いてその人物の名前を呼んだ。
「ゲラード⁉︎こんなところにどうしたんだ?」
「ガウラ…!!」
「母…さん」
二人は涙を流しながら抱きしめあった。
「…母さん⁉︎ガウラのお母さんって、ゲラードだったの⁉︎」
ディアンヌが驚きの声を上げた。
「よかった…。私の両親は、もうこの世にいないとばかり思っていたのに。」
「私もよ。生きているうちに、会えてよかった。」
二人が落ち着きを取り戻すと、キングはもう一つ気になっていたことを聞いた。
「あのさ、アレはどうする気なんだい?」
キングは鉄槌の箱を指差す。
その上には霊槍バスキアスが置かれていた。
「アレは…私かゲラードでないと開けられません。
なので再びここに封印します。霊槍バスキアスの力は森や国、世界を守ることのできる力を持っているでしょう。
それと同時に、滅ぼすことも容易いでしょう。
悪意あるものに、アレが手渡れば、森や国を滅ぼしかねません。」
ゲラードがガウラの肩に手をそっと置いた。
「それに今は、ハーレクイン様がいます。もし、森に再び悪が忍び寄る時は、バスキアスの力を借りるかもしれませんが。今は必要ないでしょう。」
「そっか…。」
