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なんで私には幽霊とかが見えてしまうんだ!


午後五時。
私たちは例の幽霊が出ると噂の小林総合病院に集まっていた。

「・・・だけどまさかお前が来るとはな、佐藤。」

「・・・そうか?」

「いつもなら『面倒くさい。帰る。』とか言って帰りそうなものだけどな。」

「佐藤は定時登校定時帰宅だもんね。」

「・・悪いか?」

「いいえ、別に。」

佐藤君か・・・。
確かにやる気がない、っていうか面倒くさがり屋。
そして常にクールといった感じ。
・・・というより佐藤君が背負っているリュックがとても気になる。

「・・・で、いつになったら御堂は来るんだろう・・・。もう5時過ぎてる。」

「なかなか来ないね・・・。」

「もう先に入っちゃおうぜ。どうせ後で来るって。」

「いや、そういう訳にもいかないでしょ。」

すると、道の向こうから沙織ちゃんの声が聞こえた。

「あ、来た。」

「いや~、ごめんごめん。服選ぶのに手間取って遅れちゃった。」

「服選びって・・・デートじゃねーんだからさ。」

「まあいいじゃないの。これで全員集まったんだから。」

若干いらだっている沖本を部長がなだめる。

「・・・じゃあとっとと行こうぜ。」

沖本がさっさと病院の入り口へと向かう。

「そうだね、沖本君のためにも早く終わらせないと。」

「うるせー!」

病院の入り口はただビニールテープでできた柵で囲まれているだけで、簡単に侵入することができた。
1列になってぞろぞろ敷地内に入っていく。

「珍しいね、沙織が遅れるなんて。」

「そーお?ウチそんな真面目だった?」

「うん。なんだかんだいって真面目。」

「なんだかんだ言うな!そこ!」

「フフ、冗談だよ。」

そして入り口に着くと、部長がいきなり立ち止まってこちらを振り向いてきた。

「うお、い、いきなり立ち止まるなよ!」

「あ、ごめん。いや、みんな何を持ってきたのかなって思って。」

「持ち物?」

「僕は懐中電灯とカメラ持ってきたんだけど・・・みんなは?」

「私は懐中電灯を持ってきたよ。」

京香ちゃんが懐中電灯をポシェットから取り出す。

「ウチは特になにも。それより・・・何なの、佐藤のその重装備。」

「あ、それ私も気になってた。なんか避難訓練みたい。」

「ああこれ?」

佐藤君はリュックを床に置くと、中からヘルメットを取り出した。

「・・・ヘルメット?」

「いや、万が一のこともあるでしょ。だから一応いろいろ持ってきた。」

「お、おう・・・。」

「まあ・・・転ばぬ先の杖っていうしね。いいんじゃない。」

「そしてもう一人、沖本。あんたのその重装備も何なの?」

「い、いや、これは・・・・」

「ちょっと見せてもらうよー。」

「あ、ちょ、やめろ!」

京ちゃんが沖本のリュックを開ける。

「うわ、なにこれ!お守りがめっちゃ入ってる!」

「え、どれどれ?」

沙織ちゃんもリュックの中をのぞきこむ。

「本当だ。っていうか儀式のセットとか入ってるし。こりゃ沖本のホラー恐怖症は本格的なやつだな。」

「っていうか人のリュックを勝手にのぞくな!」

「ねえねえ朋香。こういやつって、幽霊に効くの?」

「さ、さあ・・・。悪霊とかには効かないんじゃない?」

悪霊とかを普通に会話できるのって、やっぱりオカルト研究会なんだな・・・。

「ま、まあとりあえず入ろう?みんなそれなりに準備してきてるみたいだし。」

「そうだね。じゃあ早速入りますか!」



続く

<2016/11/27 20:56 名無しさん>消しゴム
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