………………………ん?
工事現場の人「大丈夫か!?君!?」
……えっ?
工事現場の人「だっ、誰か救急車を!!」
俺は……ここにいるじゃないか………
もしかして……………
死んでる…………!?
思い出せ!確かさっきまでは………
―数分前―
ハヤテ「今日も学校終わり!帰って早速本屋で買ったこの「陰陽師少年と神様ショウジョ!!」の小説を読みたいな~♪」
あこがれの高校に入ってみたけど、やっぱり受験の後はすっきりするもんなんだな。あっ、俺は木枯ハヤテ。普通の高校生………だけどなぁ。
ハヤテ「でも、家に帰るまで待てないや。ちょっとだけ読みながら帰ろう。」
ふむふむ、物語は悪くない。実に面白い。
そうだ!この時だ!確かマンションの建設工事の所を通った時に!
工事現場の人「あっ!危ない!!」
ハヤテ「えっ?」
ガッシャァァァァン!!!!!
それで、こんなことに………
鉄骨の下敷きになった俺の肉体は見るに耐えないほどに傷ついていた。やがて救急車が到着し、俺の肉体は病院へ搬送された……
ハヤテ「待ってよ!俺はもう死んでるんだ!」
呼び掛けても誰も気付かない。触れても透けて触れることが出来ない。当然か…しかも今の俺は体が浮いているし……
???「悲しいかい?」
ハヤテ「誰?」
振り向くと、緑髪のポニーテールの少女がいた。少女は忍のような服装をしていて、赤いマフラーをしている。そして天使の羽が付いている。
???「心配しないで。僕の名はガブリエル。ハヤテ、君を迎えに来たんだ。」
ハヤテ「俺は……天国行きなのか?」
ガブリエル「ま、簡単に言えばそうかな。」
待てよ……これってもしかして、復活とかできるパターンじゃないか!?
ハヤテ「なぁ、これって復活とかできるのか?アニメとか漫画みたいに。」
ガブリエル「僕が出来たらとっくにやってるよ。でもどのみち君の体は焼かれるからね。復活したところで逆戻りさ。」
なぁーんだ。結局幽霊のままということかよ。
ハヤテ「ガブリエル……」
ガブリエル「何?」
ハヤテ「さっき「俺を迎えに来た」って言ったよな。あれどういう意味?」
ガブリエル「僕は君を、「天使郵便」の職員にするために来たんだ。」
ハヤテ「天使郵便?」
ガブリエル「天国と地獄、そして人間界に手紙を届ける仕事さ。僕も長いことそこで働いている。」
地獄にも手紙渡しに行くってどんだけハードなんだよ!
ガブリエル「話していても分からないだろうから直接やったほうが分かりやすいよ!天国にレッツゴーだ!」
ハヤテ「ちょ、ちょっと待って……!」
ガブリエルに手を引かれながら俺は天国へと連れていかれた………
―天国―
ガブリエル「さぁ着いたよ!」
ハヤテ「ああ、もう酔うかと思った。」
天国は人間の世界とそこまで変わってなくて、雲の上に家が建っていたりしていた。俺が着いた場所は一軒家の玄関前だった。
ガブリエル「ここ、僕の家。ハヤテは多分寝所がないと思ってね。僕の家に泊めることにしたんだ。」
ハヤテ「あっ……ありがとう……」
家に泊めてくれるのは嬉しいけど、俺は女の子の家なんて入ったことないし……
ガチャ………
ガブリエル「1階はリビングで、2階は僕の部屋。君が寝る場所はリビング。後で布団を敷いておくからね。」
中もやっぱり人間の世界とそこまで変わらない普通の部屋だった。
ガブリエル「君が天使郵便で働くのは明日からだ。今日はゆっくり休んでいいよ。」
ハヤテ「明日からなんだ……」
天国に来たといえど、決して楽ではないということだな。
―外―
ゆっくり休んでとは言われたものの、いきなり天国に来て働けと言われても分からない。雲の下にはいつもの都市が広がっている。俺の両親は俺が亡くなったと聞いてさぞや今も泣き続けていることだろうな……
ガブリエル「家族が恋しいの?」
ハヤテ「うわっ!いきなり出てくるなよ……」
こいつはテレパシーでも使えるのか?
ガブリエル「分かるよ、君の気持ちは。僕は生まれた場所がここだったから死ぬことがない…この先も、ずっと……」
ハヤテ「お前には家族がいないのか?」
ガブリエルと会ってから即座に疑問しか沸かない…
ガブリエル「いない…僕は運命によって生まれたから。ただ、僕にはずっと付いている友達がいる……ここだけじゃない。最近になって人間の少年と妖精の友達が出来たんだ。」
ハヤテ「人間の少年と妖精?」
ガブリエル「僕が郵便配達の仕事をしていた時に、「幕張メッセ」と書かれた宛先があってね。宛先の通りに行こうとしたら、たまたま上空をすれ違った妖精の女の子がいたんだ。その妖精の女の子は僕がいく宛先の少年の仲間だと言っていた……宛先の場所は謎のモンスターによってぼろぼろにされ、被害が拡大していた。仕事も済ませたし、戻ろうとしたけど、妖精の女の子が僕を引き止めて、謎のモンスターを倒すのに協力してほしいと頼んだんだ。ここまで来たらやるしかないから少年と共闘して謎のモンスターを倒したんだ。」
人間の少年は分かるが、妖精の女の子とは一体何なのか?ますます頭が混乱してくる……
ハヤテ「その妖精の女の子ってのは?」
ガブリエル「詳しくは分からないけどここの者じゃないってことは確かだ。多分、別の世界から来たんだろうね。名前は確か「桜」って言っていたような……かなりの美人だったよ。後、刀を使っていたなぁ……」
桜?名前はどこかで聞いたことがあるようなないような……
ガブリエル「それじゃ、僕は夕食を作りに戻るよ。」
そう言い、ガブリエルは自宅に戻った。疑問は晴れたが、何故かスッキリしない。夕食を食べ終わった後、今日の疲れを晴らすためにガブリエルがリビングに敷いた布団にすぐに入った……全てがちぐはぐしてみえる。天国での最初の夜は中々寝つけなかった。
―翌朝―
ガブリエル「ハーヤーテ!!朝だよ!起きないと耳ふーふーしちゃうよ!」
耳ふーふー?何言ってんの?
ハヤテ「ん~………」
ふ~………
ガブリエルの唇から出た冷たい吐息で俺は目覚めた。
ハヤテ「ぬわぁ!」
ガブリエル「やっと起きたよ、ハヤテ。さっきから何度も僕が呼んでいるのに………」
ハヤテ「ご、ごめん……」
天国初の朝がこんな形で始まるなんてな……
ガブリエル「朝ごはんはもう出来てるから早く食べちゃって。」
そう言われ食卓に行くと、何とも朝から美味しそうなメロンパンがある。
ガブリエル「焼きたてのメロンパンだよ!今回もかなり良く出来たな~♪」
ハヤテ「ガブリエルって以外と女の子らしいところもあるんだね。」
ガブリエル「僕だって女の子だし、料理くらいはちゃんとしないとね。」
メロンパンを一口食べてみたが、どう考えても欠点がない。甘さも調度よく、バターの香りが食欲をそそる。
ガブリエル「言い忘れてたけど、僕は「四大天使」っていうもののうちの一人なんだ。」
ハヤテ「四大天使?」
ここにきて新しいワードか?
ガブリエル「うん。この天国の中でも有数な天使四人のことをそう言う。他の三人は僕の昔からの友人なんだ。」
昨日言っていた友人とはそういうことか。
ガブリエル「一人はウリエル。「地獄の門」の門番をしている。雰囲気が怖そうだけど、中身は凄く優しいんだ。もう一人はラファエル。僕の家からちょっと離れた住宅地に住んでいて、とても美人なんだ。それ故に他の男性からプロポーズを受けたりすることもある、ちょっと引きこもりがちな女の子なんだ。」
どれもいい人ばかりで、聞いているだけでも面白い。………でも一人忘れてない?
ハヤテ「ねぇ、もう一人はどうしたの?」
ガブリエル「もう一人は………ここにはいない……ルシファーっていうんだけど、昔は僕達のお姉さん的な存在だったんだ。だけど……闇の力に溺れてついには「堕天使(ロスト・エンジェル)」になって僕達の元から離れてしまったんだ……今、ルシファーがどこにいるのかは分からない。」
ハヤテ「ごめん…何だか思い出させてしまったようで……」
ガブリエル「大丈夫だよ!僕も話せて何だかスッキリしたしね。それはそうと、今日から働くのに制服を作っておいたから着てみてよ!」
仕事で着る制服?学生服的なやつ?ガブリエルは、2階の自分の部屋からまさしく郵便配達員のような服を持ってきた。
ガブリエル「これこれ!僕と同じだけど男の子用だから大丈夫だよね。サイズもぴったり!」
ハヤテ「とりあえず着てみるよ。」
着替え中………
ハヤテ「これでどう……?」
ガブリエル「うんうん!すっごく似合ってる!さてと、僕も仕事の服に着替えてくるよ。あっ、覗かないでよね。」
この制服が「第二次世界大戦」の時の学生服みたいでどこか昔を感じる……
ガブリエル「今日も早着替え成功だね。さぁハヤテ、仕事の場所へ行くよ!」
ガブリエルの制服も俺と同じようなもので、ガブリエルの制服はスカートだというところだけ違う。髪もポニーテールからロングになっている。
ガブリエル「どうしたの?僕の制服姿は始めてだからもしかして見とれちゃった?」
ハヤテ「い、いやそういう訳じゃないよ!ただ、仕事の場所がどんなのかなーって…」
ガブリエル「なぁ~んだ…そこは冗談でも言ってくれてもいいじゃん!仕事の場所は僕が案内するから付いてきて!」
家から移動中………
ガブリエル「さぁ、ここが天使郵便の仕事場だよ!」
見た感じは普通の市役所と同じようだが、中から外にかけてものすごく長いベルトコンベアがある。その上には手紙がどっさりと置かれ、まるで食品工場のように職員が手紙をバッグに詰め込んでいる。
ガブリエル「忘れてたけど……これ、ハヤテの分の仕事用のバッグ。ここに手紙を一回の配達につき、20通くらい入れていくんだ。仕事の内容は簡単さ。昨日も説明した通り、天国と地獄と人間界に手紙渡せばいい。白い封筒に入っている手紙は天国の住人宛て。黒い封筒は地獄の住人宛て。地獄宛ての手紙は門番のウリエルに渡せばそれでいい。地獄はここから向かい側に見えているよね?すぐに着くから移動には問題ないよ。人間界のは白と黒以外の色の封筒だから行き方も君が一番分かってる。」
結構な長い説明を聞いたが、それなりに簡単な仕事ということは分かった。俺は早速、ベルトコンベアの横に行き、無差別に16通くらい傷付けないように取り、自分のバッグに綺麗に入れた。ちらっと黒い封筒が見えた気がする。
ガブリエル「あっ!早速地獄宛ての手紙を取ったんだね!ウリエルに渡すついでだけど、今日の朝に残ったメロンパンをウリエルにあげてきてくれないかな?」
俺が行くとメロンパンあげる前に襲われる可能性があるんだが……
ハヤテ「大丈夫か?地獄に行くなんて……」
ガブリエル「地獄の住人は門から出ない限り襲ったりしないから安心して!それじゃ、始めての仕事頑張って!」
そう言い、ガブリエルはメロンパンの入った紙袋を渡して仕事に戻った。ほんとに大丈夫かなぁ……
続きは次のページに掲載します。
工事現場の人「大丈夫か!?君!?」
……えっ?
工事現場の人「だっ、誰か救急車を!!」
俺は……ここにいるじゃないか………
もしかして……………
死んでる…………!?
思い出せ!確かさっきまでは………
―数分前―
ハヤテ「今日も学校終わり!帰って早速本屋で買ったこの「陰陽師少年と神様ショウジョ!!」の小説を読みたいな~♪」
あこがれの高校に入ってみたけど、やっぱり受験の後はすっきりするもんなんだな。あっ、俺は木枯ハヤテ。普通の高校生………だけどなぁ。
ハヤテ「でも、家に帰るまで待てないや。ちょっとだけ読みながら帰ろう。」
ふむふむ、物語は悪くない。実に面白い。
そうだ!この時だ!確かマンションの建設工事の所を通った時に!
工事現場の人「あっ!危ない!!」
ハヤテ「えっ?」
ガッシャァァァァン!!!!!
それで、こんなことに………
鉄骨の下敷きになった俺の肉体は見るに耐えないほどに傷ついていた。やがて救急車が到着し、俺の肉体は病院へ搬送された……
ハヤテ「待ってよ!俺はもう死んでるんだ!」
呼び掛けても誰も気付かない。触れても透けて触れることが出来ない。当然か…しかも今の俺は体が浮いているし……
???「悲しいかい?」
ハヤテ「誰?」
振り向くと、緑髪のポニーテールの少女がいた。少女は忍のような服装をしていて、赤いマフラーをしている。そして天使の羽が付いている。
???「心配しないで。僕の名はガブリエル。ハヤテ、君を迎えに来たんだ。」
ハヤテ「俺は……天国行きなのか?」
ガブリエル「ま、簡単に言えばそうかな。」
待てよ……これってもしかして、復活とかできるパターンじゃないか!?
ハヤテ「なぁ、これって復活とかできるのか?アニメとか漫画みたいに。」
ガブリエル「僕が出来たらとっくにやってるよ。でもどのみち君の体は焼かれるからね。復活したところで逆戻りさ。」
なぁーんだ。結局幽霊のままということかよ。
ハヤテ「ガブリエル……」
ガブリエル「何?」
ハヤテ「さっき「俺を迎えに来た」って言ったよな。あれどういう意味?」
ガブリエル「僕は君を、「天使郵便」の職員にするために来たんだ。」
ハヤテ「天使郵便?」
ガブリエル「天国と地獄、そして人間界に手紙を届ける仕事さ。僕も長いことそこで働いている。」
地獄にも手紙渡しに行くってどんだけハードなんだよ!
ガブリエル「話していても分からないだろうから直接やったほうが分かりやすいよ!天国にレッツゴーだ!」
ハヤテ「ちょ、ちょっと待って……!」
ガブリエルに手を引かれながら俺は天国へと連れていかれた………
―天国―
ガブリエル「さぁ着いたよ!」
ハヤテ「ああ、もう酔うかと思った。」
天国は人間の世界とそこまで変わってなくて、雲の上に家が建っていたりしていた。俺が着いた場所は一軒家の玄関前だった。
ガブリエル「ここ、僕の家。ハヤテは多分寝所がないと思ってね。僕の家に泊めることにしたんだ。」
ハヤテ「あっ……ありがとう……」
家に泊めてくれるのは嬉しいけど、俺は女の子の家なんて入ったことないし……
ガチャ………
ガブリエル「1階はリビングで、2階は僕の部屋。君が寝る場所はリビング。後で布団を敷いておくからね。」
中もやっぱり人間の世界とそこまで変わらない普通の部屋だった。
ガブリエル「君が天使郵便で働くのは明日からだ。今日はゆっくり休んでいいよ。」
ハヤテ「明日からなんだ……」
天国に来たといえど、決して楽ではないということだな。
―外―
ゆっくり休んでとは言われたものの、いきなり天国に来て働けと言われても分からない。雲の下にはいつもの都市が広がっている。俺の両親は俺が亡くなったと聞いてさぞや今も泣き続けていることだろうな……
ガブリエル「家族が恋しいの?」
ハヤテ「うわっ!いきなり出てくるなよ……」
こいつはテレパシーでも使えるのか?
ガブリエル「分かるよ、君の気持ちは。僕は生まれた場所がここだったから死ぬことがない…この先も、ずっと……」
ハヤテ「お前には家族がいないのか?」
ガブリエルと会ってから即座に疑問しか沸かない…
ガブリエル「いない…僕は運命によって生まれたから。ただ、僕にはずっと付いている友達がいる……ここだけじゃない。最近になって人間の少年と妖精の友達が出来たんだ。」
ハヤテ「人間の少年と妖精?」
ガブリエル「僕が郵便配達の仕事をしていた時に、「幕張メッセ」と書かれた宛先があってね。宛先の通りに行こうとしたら、たまたま上空をすれ違った妖精の女の子がいたんだ。その妖精の女の子は僕がいく宛先の少年の仲間だと言っていた……宛先の場所は謎のモンスターによってぼろぼろにされ、被害が拡大していた。仕事も済ませたし、戻ろうとしたけど、妖精の女の子が僕を引き止めて、謎のモンスターを倒すのに協力してほしいと頼んだんだ。ここまで来たらやるしかないから少年と共闘して謎のモンスターを倒したんだ。」
人間の少年は分かるが、妖精の女の子とは一体何なのか?ますます頭が混乱してくる……
ハヤテ「その妖精の女の子ってのは?」
ガブリエル「詳しくは分からないけどここの者じゃないってことは確かだ。多分、別の世界から来たんだろうね。名前は確か「桜」って言っていたような……かなりの美人だったよ。後、刀を使っていたなぁ……」
桜?名前はどこかで聞いたことがあるようなないような……
ガブリエル「それじゃ、僕は夕食を作りに戻るよ。」
そう言い、ガブリエルは自宅に戻った。疑問は晴れたが、何故かスッキリしない。夕食を食べ終わった後、今日の疲れを晴らすためにガブリエルがリビングに敷いた布団にすぐに入った……全てがちぐはぐしてみえる。天国での最初の夜は中々寝つけなかった。
―翌朝―
ガブリエル「ハーヤーテ!!朝だよ!起きないと耳ふーふーしちゃうよ!」
耳ふーふー?何言ってんの?
ハヤテ「ん~………」
ふ~………
ガブリエルの唇から出た冷たい吐息で俺は目覚めた。
ハヤテ「ぬわぁ!」
ガブリエル「やっと起きたよ、ハヤテ。さっきから何度も僕が呼んでいるのに………」
ハヤテ「ご、ごめん……」
天国初の朝がこんな形で始まるなんてな……
ガブリエル「朝ごはんはもう出来てるから早く食べちゃって。」
そう言われ食卓に行くと、何とも朝から美味しそうなメロンパンがある。
ガブリエル「焼きたてのメロンパンだよ!今回もかなり良く出来たな~♪」
ハヤテ「ガブリエルって以外と女の子らしいところもあるんだね。」
ガブリエル「僕だって女の子だし、料理くらいはちゃんとしないとね。」
メロンパンを一口食べてみたが、どう考えても欠点がない。甘さも調度よく、バターの香りが食欲をそそる。
ガブリエル「言い忘れてたけど、僕は「四大天使」っていうもののうちの一人なんだ。」
ハヤテ「四大天使?」
ここにきて新しいワードか?
ガブリエル「うん。この天国の中でも有数な天使四人のことをそう言う。他の三人は僕の昔からの友人なんだ。」
昨日言っていた友人とはそういうことか。
ガブリエル「一人はウリエル。「地獄の門」の門番をしている。雰囲気が怖そうだけど、中身は凄く優しいんだ。もう一人はラファエル。僕の家からちょっと離れた住宅地に住んでいて、とても美人なんだ。それ故に他の男性からプロポーズを受けたりすることもある、ちょっと引きこもりがちな女の子なんだ。」
どれもいい人ばかりで、聞いているだけでも面白い。………でも一人忘れてない?
ハヤテ「ねぇ、もう一人はどうしたの?」
ガブリエル「もう一人は………ここにはいない……ルシファーっていうんだけど、昔は僕達のお姉さん的な存在だったんだ。だけど……闇の力に溺れてついには「堕天使(ロスト・エンジェル)」になって僕達の元から離れてしまったんだ……今、ルシファーがどこにいるのかは分からない。」
ハヤテ「ごめん…何だか思い出させてしまったようで……」
ガブリエル「大丈夫だよ!僕も話せて何だかスッキリしたしね。それはそうと、今日から働くのに制服を作っておいたから着てみてよ!」
仕事で着る制服?学生服的なやつ?ガブリエルは、2階の自分の部屋からまさしく郵便配達員のような服を持ってきた。
ガブリエル「これこれ!僕と同じだけど男の子用だから大丈夫だよね。サイズもぴったり!」
ハヤテ「とりあえず着てみるよ。」
着替え中………
ハヤテ「これでどう……?」
ガブリエル「うんうん!すっごく似合ってる!さてと、僕も仕事の服に着替えてくるよ。あっ、覗かないでよね。」
この制服が「第二次世界大戦」の時の学生服みたいでどこか昔を感じる……
ガブリエル「今日も早着替え成功だね。さぁハヤテ、仕事の場所へ行くよ!」
ガブリエルの制服も俺と同じようなもので、ガブリエルの制服はスカートだというところだけ違う。髪もポニーテールからロングになっている。
ガブリエル「どうしたの?僕の制服姿は始めてだからもしかして見とれちゃった?」
ハヤテ「い、いやそういう訳じゃないよ!ただ、仕事の場所がどんなのかなーって…」
ガブリエル「なぁ~んだ…そこは冗談でも言ってくれてもいいじゃん!仕事の場所は僕が案内するから付いてきて!」
家から移動中………
ガブリエル「さぁ、ここが天使郵便の仕事場だよ!」
見た感じは普通の市役所と同じようだが、中から外にかけてものすごく長いベルトコンベアがある。その上には手紙がどっさりと置かれ、まるで食品工場のように職員が手紙をバッグに詰め込んでいる。
ガブリエル「忘れてたけど……これ、ハヤテの分の仕事用のバッグ。ここに手紙を一回の配達につき、20通くらい入れていくんだ。仕事の内容は簡単さ。昨日も説明した通り、天国と地獄と人間界に手紙渡せばいい。白い封筒に入っている手紙は天国の住人宛て。黒い封筒は地獄の住人宛て。地獄宛ての手紙は門番のウリエルに渡せばそれでいい。地獄はここから向かい側に見えているよね?すぐに着くから移動には問題ないよ。人間界のは白と黒以外の色の封筒だから行き方も君が一番分かってる。」
結構な長い説明を聞いたが、それなりに簡単な仕事ということは分かった。俺は早速、ベルトコンベアの横に行き、無差別に16通くらい傷付けないように取り、自分のバッグに綺麗に入れた。ちらっと黒い封筒が見えた気がする。
ガブリエル「あっ!早速地獄宛ての手紙を取ったんだね!ウリエルに渡すついでだけど、今日の朝に残ったメロンパンをウリエルにあげてきてくれないかな?」
俺が行くとメロンパンあげる前に襲われる可能性があるんだが……
ハヤテ「大丈夫か?地獄に行くなんて……」
ガブリエル「地獄の住人は門から出ない限り襲ったりしないから安心して!それじゃ、始めての仕事頑張って!」
そう言い、ガブリエルはメロンパンの入った紙袋を渡して仕事に戻った。ほんとに大丈夫かなぁ……
続きは次のページに掲載します。
