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少年の抱いた儚き被害妄想
- 青少年は変わらず想い続ける -

気付いたら、もう高校に入ってから三年目を迎えていた。

自分が体感しているのは今現在だけなのだから、それまで生きてきた時間がほんの一瞬に思えてしまうのは、仕方がないんだろう。

でも、本当に一瞬だった。自分が学生で居られるのも、あと一年を切ってしまった。

部活を二年間も、本当に文化祭や体育祭を二回もやっていたのだろうかと、全てがフラッシュバックのように頭の中で映像が再生される。

不安しかない中で、新しい友達と遊んだ高一。もう高校も半分か、と呑気になっていた高二。そして、振り返るたびに時間がないことに気付いた今。

高校受験の時とはまた違った悲しみがある。大学に行くというのは、本当に不安しかない。違う人は就職もしている訳で、大学生と言えど、社会に出ているのだ。

実家から自分の部屋が無くなる日が来る。

いや、そんな事はどうでもいい。

一人暮らしはある意味憧れで、自分の成りたい未来がある。

それとはコントラストに位置する不安が虚無となって常に目につく。その虚無に向かって、自分は進んでいる。

ただ、社会人になればそんな事はいくらでもある訳で、経験もない、自分でなんとかしなくてはならない場面に初めて出会うから、虚無が真っ黒に見える。

終わりが近づいているのに、それが何故だか清々しかったあの頃。

終わりが近づいているだけなのに、ずっと憶えている今。

今、本当に休みが一日くらいあってもいいだろうと、遊ぶ度に残りの時間の少なさに気付かされる。

同じことを感じていた親友との交わした言葉の一つ一つが心に残る。

本当に、あとちょっとなんだな。なんか、この三人が別れるなんて考えられないな。

悲しいはずなのに、笑いながら未来の話をしていた。

時間の流れには、折り返し地点というものが存在しない。
人間の感覚でいえば、2017年間。生命が誕生してから、40億年。地球が生まれてから、46億年。
時間軸は線形。いつまで経っても『1』にはならない。
この世界は時間を繰り返さない。繰り返すほど、まだ時間が経っていないんだ。
<2017/01/13 19:28 ソト>消しゴム
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