畜生、メガネが外れやがった。クソッ見えねえんだよぉー。見えるのは
今日も寒いな、お前も寒いだろうと俺に話し掛ける男。パードレだ。俺の入るベッドに潜り込む猫。キッチンから美味しい匂いを漂わせながら出て来るマードレ。姿はぼやけて分からない。前からのことだ。色も分からない。全てを音や匂いで感じていた。
テレビからニュースが聞こえる。
「ベニスでは遊覧船の運航が・・・・」
「なあなあマードレ、ベニスって何処だよ?」
疑問を抱けばすぐ質問する。それが俺だった。
「ベニスはヴェネツィアのことよ。この国の言葉ではないの、ギアッチョ」
どうして、どうしてイタリアの場所なのにイタリア語で呼ばないんだ!と叫びたかった。猫の鳴き声がそれを止めた。こんな感じの毎日。
時には
「お前の髪は空の色だなぁ」「いいえ、美しい氷の色よ。この巻き毛も私に似たんだわ」
こんな会話に
「なあなあ空って何色だ?氷って何だ?」
質問を挟むこともあった。
7歳の誕生日。朝起きれば視界いっぱいに色が、形が広がっていた。ニャオ!と言う猫を見れば白が入ってくる。鏡を見れば蒼く、くるりと巻いた髪と赤のメガネが見える。
俺は初めて色を知った。
マードレは俺と同じ髪の色をしていた。先が俺の髪のように巻き毛だった。パードレは俺と同じ瞳をしていた。
毎日色を知り、言葉を知り、世の不条理を知った。
ある日、雪が降るある日。俺は初めて深紅を知った。喉元を失った猫。その髪を乱し口を開けて何かを叫ぼうとするマードレ。その瞳を開き光を無くしたパードレ。
全員が深紅に濡れていた。自分の周りが蒼く染まっていく、何も動かなくなる。心まで、
凍っていく。
ふと目が覚めれば黒髪の少年と金髪の青年が此方を見下ろしていた。
「ようこそ、パッショーネ、暗殺チームへ。ホワイトアルバム、氷の猫のギアッチョ」
そこから俺はいくつの屍を重ねた?もう一度あの深紅が見たいと思ったのか?繰り返せば何かを取り戻せると思ったのか?色を、カタチを、言葉を。
昔の自分と仲間の顔。取り戻せたじゃねえか。色の無い、形も無い世界を。言葉はあるが。
頑張れよ、俺の第二の家族。リーダー。
今日も寒いな、お前も寒いだろうと俺に話し掛ける男。パードレだ。俺の入るベッドに潜り込む猫。キッチンから美味しい匂いを漂わせながら出て来るマードレ。姿はぼやけて分からない。前からのことだ。色も分からない。全てを音や匂いで感じていた。
テレビからニュースが聞こえる。
「ベニスでは遊覧船の運航が・・・・」
「なあなあマードレ、ベニスって何処だよ?」
疑問を抱けばすぐ質問する。それが俺だった。
「ベニスはヴェネツィアのことよ。この国の言葉ではないの、ギアッチョ」
どうして、どうしてイタリアの場所なのにイタリア語で呼ばないんだ!と叫びたかった。猫の鳴き声がそれを止めた。こんな感じの毎日。
時には
「お前の髪は空の色だなぁ」「いいえ、美しい氷の色よ。この巻き毛も私に似たんだわ」
こんな会話に
「なあなあ空って何色だ?氷って何だ?」
質問を挟むこともあった。
7歳の誕生日。朝起きれば視界いっぱいに色が、形が広がっていた。ニャオ!と言う猫を見れば白が入ってくる。鏡を見れば蒼く、くるりと巻いた髪と赤のメガネが見える。
俺は初めて色を知った。
マードレは俺と同じ髪の色をしていた。先が俺の髪のように巻き毛だった。パードレは俺と同じ瞳をしていた。
毎日色を知り、言葉を知り、世の不条理を知った。
ある日、雪が降るある日。俺は初めて深紅を知った。喉元を失った猫。その髪を乱し口を開けて何かを叫ぼうとするマードレ。その瞳を開き光を無くしたパードレ。
全員が深紅に濡れていた。自分の周りが蒼く染まっていく、何も動かなくなる。心まで、
凍っていく。
ふと目が覚めれば黒髪の少年と金髪の青年が此方を見下ろしていた。
「ようこそ、パッショーネ、暗殺チームへ。ホワイトアルバム、氷の猫のギアッチョ」
そこから俺はいくつの屍を重ねた?もう一度あの深紅が見たいと思ったのか?繰り返せば何かを取り戻せると思ったのか?色を、カタチを、言葉を。
昔の自分と仲間の顔。取り戻せたじゃねえか。色の無い、形も無い世界を。言葉はあるが。
頑張れよ、俺の第二の家族。リーダー。
