なりたい係りなんてないのかもしれない。
誰かが決めてくれるのをずっと待っていた。
自分が決める事はそうそう無いと考えていた。
でも、頼りにされたことで自分から動かなくてはと思えた。
「本を読む事が好き。」だから、図書係になってみたいかも。そう考えている間に家についてしまった。
『ただいまー。誰かいる?』
母『このみー?!部活は?行かなくていいの?』
『今日は休みって。』
母『そうなら早く、制服から着替えてきて。家事を手伝って!早く。』
『はい、はい、わかったよー。』
自分の部屋に行くと、疲れてそのまま眠ってしまいそうになった。でも、何となく起きていないといけない気がするので制服からサッと普段着に着替える。
お母さんのところに行くと、妹が帰ってきたところだった。
妹『はー。明日から中学生とか、嫌なんですけど。』
母『明日の入学式に変なことしないでね。』
妹『そのくらい分かる。』
妹がどこに行っていたか知りたくなったが、早く眠りたいのでお母さんに聞いた。
『家事って何するの?早く終わらせて眠りたい。』
母『とりあえず、洗濯物干しといてくれる?ベランダに。』
『分かったー。』
母『途中でそっちに手伝いに行くと思うから。頑張って。』
『言われなくても、ちゃんと干してるから。手伝いとか要らない。』
妹『うわー。このみが反抗期ー!!』
『このぐらいで反抗期とか言わないから!』
そう言い捨ててベランダへスタスタと歩いて向かった。あー、なんでうちの妹は…と考え出すときりがない。でも考えてしまう。
『早く干して終わろっ。』
独り言を言ったあと、無言で干す作業を繰り返す。海が少し近いからか、風が強い。そして冷たい。
干し終わったあとしばらくぼぅっと突っ立ってみる。何となくとった行動だったが、今までで一番“無”になれた時間だった。
家のなかに戻ると、もう昼食の準備が終わっていた。
母『このみが干すの遅い!先食べてたよー。』
妹『このみ、おっそーい!!』
『だから何??』
その一言で妹は「まぁいいや。」と昼食を食べ始めた。
今日の昼食は、野菜炒めとしょうが焼き。シンプルだがこれがおいしい。
食べ終わり次第、自分で皿を洗うのでゆっくり食べても問題はない。
お母さんによると、午後からは特に何もすることがないので自由に過ごしてもいいらしい。
午後は、自分でするべきものを終わらせてすぐに眠ってしまった。
ピピピピ ピピピピ ピピピピ ピピピピ
「おかしい。これは朝のアラーム音のはずだ。あれからずっと寝てしまったのか?」と思い、ムクッと起き上がる。カーテンからは、太陽が昇ってくるような光りが透けて見える。そこで、「あぁ、朝までグッスリ眠っていたんだ。」と気づかされた。
ゆっくり歩いて洗面台のある部屋へ向かった。部屋につくと、鏡に写った自分をみて驚いた。とにかく髪がボサボサなのだ。うがいをしたあと、すぐに髪をとかす作業に移った。今日から、普通どうりに学校がスタートするのだ。
