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僕というものの名は怪物
- 変化 -

目の前には闇が広がっていた。
数秒経ってわかる。これはいつもの夢だと。
思わず口元が吊り上がった。
普段通りだったらもうすぐ来るはず。

カウントダウンで数えた。
10、9、8、……
奥でごとり、と音がする。
でもこれもいつもの展開。
6、5、4、……
数字が小さくなっていくごとに、笑いを堪えきれなくなる。
3、2、1、

0。


そのタイミングと同時に、自分の体は何かに貫かれていた。
尋常じゃない量の血と、それを見下ろす人影が見える。
夢の中だとはいえ、まだ意識のあることに笑えてしまう。
次第に気が遠くなっていった。



 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


目が覚めた。そこにはもう何もない。
ただ静かに、朝日が差し込んでいるだけだった。

何回繰り返しても同じ結果。

それを自分に言い聞かせる。
こうでもないとやっていけない。


何故かやけに頭が痛かった。

……放っておいたら治るか。

そんな事を考えている時だった。


「……どうして」


声に出ていた。

このままではいけない。すぐに行動を始める。
あいつはまだ何も知らない。
何も知らなくても、いや、知らないほうが良かった。

【迷いの森】まで一直線に走った。



自分がずっと忘れたかった事。


忘れたくても、忘れてはいけなかった事。



そんなことを、すぐに知ってはいけない。

<2016/12/21 17:42 仮面ライダー08号>消しゴム
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