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天道虫と蝶々。桜に導かれた星の運命
- 恋する乙女の夢と壁 -

ここは何処だろう。白いココは何処だろう。この扉は何だろう。背にかかる声は誰のものだろう。
「ほら、行くんだ。ジョティアちゃん」「へい嬢ちゃん今飛び出せよ!」「今、行け」「飛び出すんスよ、ジョティアちゃん」「行くんだよ。ジョティア」
だぁれ。だぁれ。ねぇ、貴方達は誰!私は進めばいいの?戻ればいいの?私は、この扉を開けていいの?開けたら、何が待っているの?笑い声に向かっていいの?ねぇ、教えてよ。



「・・・・ハッ!?」
気付けば真っ白な天井に向かって手を伸ばしていた。私は戦っていて、相手を倒して、その後・・・・。ていうかココドコー。夢?夢ならほっぺ引っ張れば・・・・・・・普通に痛い。起き上がって周りを見渡す。微かに消毒液の匂いがする。サイドテーブルには花とリンゴとお菓子が置いてある。
「何この病院ムード・・・。今すぐ抜け出したい」
そういえば、なんで私怒ったんだろう。どうして家族でもなんでもないのに彼が出てきたとき、大怪我を負っていたのを見たとき怒ったんだろう。
「うーん、人間好きな人とかー大切な人が傷つけられたら怒るんじゃない?」
「あー、あたしの好きな人教えよっかなー?でもなーティアが彼のこと好きになっちゃったらあたし嫉妬しちゃーう」
静が言っていた。あの時は好きな人なんて居ないし別にどうでも良いやなんて思っていたけど。いや、待って。大切な人が傷つけられたら怒る?じゃあ、彼は大切な人?大切な人って好きな人?
好きな人?
いや、ありえない。よく考えて。彼はパードレと大して変わらない年齢よ。そして、少ししか一緒に居なかったじゃない。なのに、何故私は彼を見たとき怒ったの?
このキモチはなんなの?
「好きな人のことを考えるとね、ドキドキするの。でも、ズキズキする時もある、ポワッとあったかくなる時もあるの。恋って不思議だよね!」
じゃあ私のこのキモチは恋なの?
いやああああ、もう考えるのめんどくさい!壁に頭を打ちつける。壁に拳を打ちつける。壁に穴が開く。
隣の人ゴメンナサイ。もう、どうして心がいっぱいになるのさ。パンナコッタ・フーゴ。


「完全に入室タイミングが分からない」
「そうね」
「何をあんな思い詰めた顔をしてるんでしょう」
「完全に恋する乙女の顔ね」
「トリッシュ!?」
「お見舞いに来たならば速やかにお部屋に入って頂けないでしょうか」
「「「「「すいませんでした」」」」」


心の奥底の恐怖なんて、覗くものではない。仕舞い込んでしまった傷は癒せない。それが、未来起こる家族の、友人の死であろうと。起こってしまった仲間の死であろうと。家族の死でも、下半身付随になったことであろうと。偶然の殺人でも、射たれたことであろうと。その傷は癒せない。
「人のココロはひどく脆く弱く儚いのだから」

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<2017/01/30 17:51 ユリカ>消しゴム
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