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地球が滅亡する日
- -2人の男女の17時間- -

3月23日



彼と結婚して3年の月日がたった記念日。


私は台所で叔父からもらったオレンジを切っていた。

「おはよう」

彼が起きてリビングに入ってきた。

「おはよう」

ソファに座った彼は机にあったリモコンを手に取り、テレビをつけた。

‘‘地球に巨大な隕石が落ちるまで残り17時間をきりました。現在の時刻は午前7時03分です。’’

テレビのアナウンサーは毎日同じニュースを読んでいるからかぐったりした顔をしている。

まあこれも仕方ない。

私は白い皿にオレンジを入れてフォークを2つとり、彼のいるソファーの側に歩み寄った。

「はい、オレンジ切ったよ」

「ありがとう」

彼は美味しそうにオレンジを頬張っている。

この幸せそうな顔が私は大好きだ。

「…あと17時間だってよ」

と、彼は言った。

「…うん。なんかどうなるのか想像つかないなぁ」

「きっと降ってきたらあっという間にみんないなくなるんだよ」

大丈夫、きっと痛いと感じる前に死んでるさ

と、彼は優しい声で言った

まあね、と言って私もオレンジを食べた

「最後だからさ、今までやってないことして終わろうよ」

そういった彼はなんだか寂しそうな顔だった

「うん」

彼と私は紙にやりたいことを書いていった


* * *



「だめ、やっぱり恥ずかしい」

「大丈夫だよ、この家には2人しかいない」

「そうだけど…」

「うんって言ったじゃん」

「…わかったよ」

私は彼の唇にキスをした

「んっ…やばい、嬉しい」

「恥ずかしいっ…」

彼は私を抱き締めた

「ちょっ…ハグは書かなかった!」

「いいだろ、やなの?」

「…ううん、やじゃない」

「ツンデレかよ可愛いなーもう」

私は顔を赤く染めていたが彼はそう言ってお構い無しに私を抱き寄せた



__


『1.私からキスをする』



* * *

13時02分


「難しいなあ」

「違う、ここもうすこし薄くだよ」

「うん…った!痛っ!!」

「わあ、血!ちょっ…絆創膏!」

彼の骨ばった指から一筋の血が垂れた


_ _ _


「おっけい?」

「うん、ありがと。早く再開しよう、昼ご飯の時間に間に合わない」

「レシピ通りにできてる?」

「うん、まあ大丈夫」




「いただきます!」

「…ん〜っ…お、美味しい!」

「ホントだ!苦労して作ったお昼はどう?」

「最高!…いつもこんな難しいのに3食作ってくれてたんだよね、ありがとう」

「ううん、私は美味しそうに食べるあなたを見るだけで元気出てた。こちらこそありがとう」

私は毎日の料理の苦労より、話してる会話が過去形なのが辛かった。

こうして2人でとりとめのない話をして笑い合えるのも今日で終わりなんだ…



__



『2.2人で豪華なお昼ご飯を作る』




* * *


22時49分



「どうしよう…もう終わっちゃう」

私はふいに涙が溢れてきた

「大丈夫。俺がいるから」

彼は私を抱き寄せた

見つめ合って、キスをした

「3つ目、しよう?」

と、彼は声を低くしてそう言った

私は顔を赤くして静かに頷いた


彼と私は抱き合い、初めてそういうことをした





__



『3.性交をする』






* * *




23時58分




「今まで本当にありがとう」


「うん。大好きだよ」











地球最後の日。







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