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- 8. -

気がつけば、私達も2年生になって、季節は秋に変わっていた。

クラス替えでは、エミとモモと同じくクラスになれたんだ。
そして、祐也とも。

この1年で、私と祐也の関係性はなにも変わっていない。
学年では、恋人のいる人が増えてきた。エミもその一人。相手は貴樹。そう、野外学習の時に同じ班だった、バスケ部の、あいつ。エミと貴樹、二人共男子バスケ部と女子バスケ部で、部長なんだよね。
でも、祐也との進展がないのは、自分のせいなんだよね。
露骨に避けてしまってるんだから。

いつからかな。宿泊学習のときはまだ普通に話せてた。
そう。宿泊学習の、1ヶ月後位だったから、7月くらいのことかな。私がそのことを柊から聞いたのは。

ー7月ー

大知『祐莉さ、まだ祐也の事好きなの?』

祐莉「 ☆#♪★↑♭!?」ゲホッ、ゴホッ。

穏やかなはずの給食時間に、去年から同じクラスの、日下部(くさかべ)大知にそう聞かれ、私は思わずむせてしまった。

大知『あ、ワリ。』

祐莉「いや、それh『大好きだけど、祐也の好みは、可愛くて優しい子なんだもん!』

私の心の中のことを代弁するみたいにに話したのは…、こいつ。後藤 柊(しゅう)。この男子も、去年から同じクラスで、祐也とは仲が良い。

そして、こいつは、終わったと思っていたセリフに最後にもう一言付け加えて、こう言った。

 柊『それに、うちのクラスでタイプの女子は、水木だって、祐也言ってたもん!』

祐莉「え…?」

水木って…モモのこと…だよね?それいいつの話なんだろう。私は頭が混乱した。

 柊『最後のは初耳だろ?』 大知『え、それってマジで言ってたの?』 柊『おー。宿泊学習の夜に。』

たしか柊って、祐也とホテルで同じ部屋だったっけ。あ、あともうひとりの男子と。

ーうそ、でしょ。

ーあの日自分に誓ったのに。もう百恵を、苦しめたりしないって。

もし祐也が、百恵に告白して、百恵も祐也を好きだと思っていたとして、百恵は、ちゃんと祐也に返事をできるだろうか。2年前の様に、私がいるからって、自分の気持ちを押し殺してしまうかもしれない。

確かに、百恵と祐也は仲が良い。休み時間に二人きりで話していることも少なくなかった。
でも、そもそも柊の言っていることを信用できる?

♪キーンコーンカーンコーン…

給食時間終了のチャイムだ。

気晴らしに体育館へ行ってバスケをしたけど、私の心は晴れなかった。

<2016/12/19 22:27 signal>消しゴム
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