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月影の恋は。
- 幸福 -

「んー、次は何処にいくかー。」と、兄が立ち上がった拍子に、ボクは兄の手を握った。
兄はピクッとし、此方を見る。首をこてん、と傾げ、「どうした??」と聞いてきた。
「えっと。しばらく『て』をにぎってていい…?」と、恥ずかしがりながらボクは問いかけた
「んんん?別に構わないぞ??」 兄は微笑んで、頷き、ボクの手を握り返してくれた。あったかい。

小さい頃から兄の手が大好きだった。温かくて、安心できる。
いつもいつも、兄はボクに優しくしてくれて、微笑みかけてくれて。いろんなことを教えてくれたりして。
ボクは、兄が好きだ。

誰にも負けないくらい、好きだ。
この好きが兄妹愛じゃないことに気づくのは、まだまだ先。
ボクは、この時、実感してなかったけれど、ボクが改めて兄のことを愛してるのだと気づいた。
いや、昔から愛していたのかもしれない。昔から兄を見ていたのかもしれない。
変わった性格で気まぐれで、カッコつけて。でも強がりで、でも、、素敵で。ボクを愛してくれて。
そんな兄が、とてもとても。愛しくて。たまらなかった。
この時だって、ボクは、兄のことばかりを考えていた。
いや、兄のことしか考えられなかったんだ。
兄の手をギュッと握れば、兄に少し笑顔を見せて、「いこう。」と、微笑んで兄の手を引いた。

兄はボクの手を握って、「離れるなよ」と言い、ボクの手を握ったまま、歩いた。
今の時間は幸せだった。ずーっと、兄といたかった。
照れ臭そうな顔を、ボクは隠して、兄との時間をひたすら過ごした。

時はあっという間に過ぎていった。


嗚呼、終わってしまったな。
そう思えば、少し心細かった。
空を見上げると、無数の星が夜空を彩っていた。

まるで、天の川みたいな空。
その空を、兄と、ただただ、見詰めていた

綺麗綺麗で、満点の星空だった。
兄は「るりみたいに綺麗だな」と、ニコッと笑いながら言うと、ボクを抱っこして、
ボクがもっと星空を見えるようにと言った。


少し恥ずかしいけど、すごく嬉しかった。

<2016/12/27 23:26 るか>消しゴム
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