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海より空より宇宙より
- 夕日と雑草と花と -

「おい、お前のせいじゃあないか!責任取れよ。」
「はあ?お前がやれって言ったんだろう?」
公園から聞こえてくる怒声に、みさととそのおばあちゃんは、
思わず振り向いた。さっき通った時は気がつかなかったけれど、
どうやら男の子二人が、喧嘩をしているらしい。
おばあちゃんはため息をついて、それから、男の子達のいる公園へ、
ゆっくりゆっくり歩き出した。みさとはちょっと戸惑って、
それからちょっと首をかしげて、やっぱりゆっくりゆっくり歩き出した。
「そこの坊やたち」
男の子達は、少し驚いてから、不機嫌そうに、「何の用ですか」と言った。
おばあちゃんは男の子を1人ずつじいっと見て、そしてゆっくり口を開いた。
「私の心をわけましょう」
わけがわからなかったのは、みさとだけではなかった。
「何言ってんだ?このばあちゃん」
「認知症だあ」
そう言われても、微動だにせず、おばあちゃんは男の子達をじいっと見る。
その時、公園の桜が全部なくなってしまいそうなほどの強風が吹き、
みさとは目を伏せた。一瞬だった。誰が見てもわかる。
男の子達の顔つきが、さっきとは全然違った。さっきは額に汗をかくほど、顔を真っ赤に
していたのに、さっきは目がつり上がって、眉とくっつきそうになっていたのに…
なんと穏やかな目をしているのでしょう。そして、はっとしたように
突然、「おい、そろそろ帰ろうぜ」「そうだな」と言って、そそくさと帰って行った。
ふと、右を見ると、おばあちゃんの、優しい顔と、夕日が、雑草と花と、それから影が、
全部、とても綺麗に見えた。その風景を、みさとは、不思議な思いで、
ぼんやりと見つめていた。

<2016/12/22 23:20 秘密のなっちゃん>消しゴム
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