零「この遥中にはね、花子さんがいるの。」
羽月「は……花子さん!?」
零「ええ。そんなに驚く事?」
羽月「い、いや。別にぃ……」
零「その花子さん、すっごく優しいの。なんでも1つだけお願いを聞いてくれるのよ。」
羽月「へぇー。」
零「でもね。生け贄を捧げなきゃいけないの。」
羽月「生け贄?」
零「じゃないと、腕と脚を取られちゃうから。」
羽月「ま、生け贄って……何?」
零「人形の腕と脚を両方。」
羽月「こ……怖……」
零「何年か前に、願いを叶えて欲しくて、花子さんにお願いしたの。でも、その子、生け贄を捧げなかったから………」
羽月「その子……どうなったの?」
零「次の日から、行方不明になったんだって。両親も必死に探したけど、見つからなくって、それから一週間して、その子の死体が、送られて来たとか来なかったとか……」
羽月「死体…………?」
零「ウワサよウワサ。でも、死体は、腕と脚が無かったの。だから、花子さんの祟りだーって言ってるわ。」
羽月「零って、何でそんな怖い話知ってるの?よく平気でいれるね。」
零「だって、生け贄を捧げなかった子が悪いのよ。もっと早く捧げておけば助かったのに。」
羽月「1つ、気になるんだけど、その子のお願いって何だったの?」
零「クラスのぶりっ子が死にますように。」
羽月「!!で……ぶ、ぶりっ子は死んだの?」
零「死んだよ。クラスのぶりっ子。」
羽月「じゃあ、願いは叶ったんだ……」
零「でも、その子も可哀想だよね。ぶりっ子って、その子の事だったんだもの。」
羽月「え………」
トイレの前を通ったとき、おかっぱ頭の女の子が、顔を覗かせていた。
