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罪と世界の過ちを


おはよう、と言う声が聞こえるたび、安心する。
また一日を生き延びた。
疲れた心を、肉体を、癒す術を模索する旅を続けられると思うと、怠惰な自分に似合わず微笑がこぼれる。

「なに笑ってんだよ、気持ち悪い。ってか、起きるの遅いんだよ!! 俺もう学校行くからな! 朝ごはん出しといたからちゃんと食って、食器下げとけよ!」
「へぇへぇ……お前は俺の母親かよ…。」
「お前が怠惰すぎるからだよ、俺がやるしかないだろ! …あっ、俺もう本当に行くから!行ってきます!!」

慌ただしい主人を送り出して、欠伸を噛み殺す。
時刻は7:50。
決して遅くはないはずの起床時刻でこんなに怒られては、こちらも苦笑いしかできない。

俺に早起きを求めるなんぞ、無理な話。
怠惰を司る悪魔である自分の精神は、もう腐敗しきっているのに。

…名乗れって? 俺、じゃわからない?

わかってるよ、今から名乗るところさ。

俺は堕樂(だらく)。
神話に登場するような悪魔、ベルフェゴールだ。
不老不死を誇り、もう何世紀もこの体で過ごしている。
死なないのだから、もう死んでいるのと同じ。活力もなければ気力もない。
これでも七人兄弟の長男だ。

現在は、至って平凡な高校生の経子秋名(けいし あきな)のもとに仕えている。
結構優しくて、食べ物にも困らない。挙句秋名は『才能も豊富』だ。
こんな良物件、出会えた俺の幸運を褒めたたえて欲しいと思う。
口煩くて少し騒がしくはあるものの、俺は秋名を結構____

そこで俺の携帯が着信を知らせた。

画面を見て俺はつい、げ、と声を漏らす。

「偉癖(いくせ)…」

二番目に面倒な弟からの着信だった。

堕樂  (だらく)

七人兄弟の長男。怠惰の悪魔ベルフェゴール。
マスターは経子秋名。

身長178cm(猫背なので-3cm)。
ロゴやエンブレムで継ぎ接ぎなモッツコートに、黒いトレーナー、ダメージジーンズを着用。
黒い編み上げブーツを履いていて、爪を切らないため爪が長い。
金髪で、前髪を伸ばし、目の下には濃い隈がある。緑色の瞳。
<2016/12/27 09:07 蔵木 りやうた>消しゴム
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