「蒼…先輩!!」
もう帰ったと思って油断していた。まさか門のところで立っているなんて思わなかった。待っててくれた…のかな。でも、蒼が本当に私を待ってたとは限らないし、もしかしたら彼女かも。そういう話は聞いたことがないけど、蒼にだって彼女のひとりやふたりいたっておかしくない。だって、顔は普通だけどおもしろくて優しいし。それに、表情だってコロコロ変わって、時たま見せる真剣な眼差しとか本当にかっこいいと思う。
そんなことを考えながら、足速に彼の前を通り過ぎた。はずだった……。体が後ろに引っ張られる感じがして、ついさっき通り過ぎたはずの蒼が、首筋に息がかかるんじゃないかっていう距離に立っていた。彼が耳元で、
「莉央、どこ行くの。ずっと待ってたんだけど。」
とそっと囁く。漫画の世界かと思うくらい王子様級の言葉に、私は硬直した。瞬時、顔が熱くなるのが自分でもわかった。顔を見られないように俯いて、振り絞るような声で答えた。
「帰るだけだし、別に…逃げてません。」
ちらりと後ろを見ると、彼と目があった。蒼はにやりと笑って、直後、私の手を引いて歩き出した。私が進む道から90度右回転した、学校の裏道。
「今日はこっちから帰るぞ。後…」
突然近くまで彼の顔が寄ってくる。
「俺と二人の時…は先輩って呼び名と敬語禁止な。」
優しく笑って、また歩き出す。そんなこと言われたら、もっと好きになっちゃうよ……。ボソッと呟いて、私も歩き出した
もう帰ったと思って油断していた。まさか門のところで立っているなんて思わなかった。待っててくれた…のかな。でも、蒼が本当に私を待ってたとは限らないし、もしかしたら彼女かも。そういう話は聞いたことがないけど、蒼にだって彼女のひとりやふたりいたっておかしくない。だって、顔は普通だけどおもしろくて優しいし。それに、表情だってコロコロ変わって、時たま見せる真剣な眼差しとか本当にかっこいいと思う。
そんなことを考えながら、足速に彼の前を通り過ぎた。はずだった……。体が後ろに引っ張られる感じがして、ついさっき通り過ぎたはずの蒼が、首筋に息がかかるんじゃないかっていう距離に立っていた。彼が耳元で、
「莉央、どこ行くの。ずっと待ってたんだけど。」
とそっと囁く。漫画の世界かと思うくらい王子様級の言葉に、私は硬直した。瞬時、顔が熱くなるのが自分でもわかった。顔を見られないように俯いて、振り絞るような声で答えた。
「帰るだけだし、別に…逃げてません。」
ちらりと後ろを見ると、彼と目があった。蒼はにやりと笑って、直後、私の手を引いて歩き出した。私が進む道から90度右回転した、学校の裏道。
「今日はこっちから帰るぞ。後…」
突然近くまで彼の顔が寄ってくる。
「俺と二人の時…は先輩って呼び名と敬語禁止な。」
優しく笑って、また歩き出す。そんなこと言われたら、もっと好きになっちゃうよ……。ボソッと呟いて、私も歩き出した
