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美人で得ってわけじゃない


 『先輩に気になる人がいる』っていう噂は同学年の間だけではなく(今まで同学年の間だけで噂されていた)、他学年の間でも噂されるようになっていた。
 その噂はあの人にまで伝わっていて……。

「ねえ! このクラスに美人がいるって聞いたんだけど」
 ある日の朝。学校一のイケメンと言われている高橋先輩がうちのクラスにやってきた。
 辺りはザワつき始める。
「先輩も噂を聞いたんですね? ゆりかー! 先輩が呼んでるよ!」
 優菜がいち早く気づいて私にそう呼びかけた。
「はい……?」
 私はまだ用件がよく分からないので、ちょっとふしぎに思いながら高橋先輩の前に行った。
「あ、高橋先輩! どうしたんですか? 次の大会の予定ですか?」
 そう、私は高橋先輩と同じ陸上部に入っている。
「やっぱり宮ちゃんだったね」
 高橋先輩はニコニコして私に話しかけた。
「あの……高橋先輩。『宮ちゃん』って呼ぶのは止めて下さいよ」
 ちょっとうんざりして言うと、「まあいいじゃない」と先輩はヘラヘラ笑う。でも先輩だから許してあげないと。
「いや、今日は大会の話じゃなくて、というか部活の話でもなくて、それより先輩と後輩っていう関係でもなくてさ」
「? なんですか?」
 先輩、ハッキリ言って下さいよ……
「あのさ。……次の休日、どっか行かない?」
 え?
 私がそう思う前に、周りがザワついた。
「え、うーん……まだ予定が分からないので、後で確かめてみますね」
「うん! でも二人きりってわけじゃないから安心して」
 うん、先輩は何か勘違いしているのかな?
「そうですか。じゃあまた次の部活で伝えますね。さようならー」
 朝は忙しいので私は早口でそう言って、スタスタと自分の机に戻り、手帳を開いて予定を確かめた。
「わー、いいなあゆりか! 先輩とデートだなんて!」
 優菜がニッコニコでそう言う。
「違うよ、二人じゃないって先輩言ってたし」
「あれ、そうなの? でもあの先輩、一度相手を決めたらウソをつくくらいだから、もしかしたらホントは二人きりかもよ?」
「そんなわけないでしょ……」
 優菜と話しながら、私は考えていた。
 今日、皆瀬くんがお休みでよかった。もしちゃんと学校に来ていたら、私はどうしていただろう。私は多分耐えられなかっただろうな。
 次の休日は……空いてる。
 ハッキリ言って高橋先輩は興味ないんだけど、先輩だからなあ……行かないと。
 何かされないようにしないとね(あ、違う! 何かされるのが普通じゃないから!)。
 心の中が、ウンザリ五十%、楽しみ五十%……
 デートに誘われるなんてはじめてだから、少しワクワクが多いかもしれないな。
 ――やっぱり訂正するね、
 心の中は、ウンザリ三十%、ワクワク七十%かも。
 私は手帳の休日の予定のスペースに「高橋先輩たちと出かける」と書き込んだ。

こんにちは! 新田です。えー、今回はゆりかが先輩に誘われるシーンで終わっています。
さあて次回どうなるんでしょう? 実際今、次回なんて書けばいいかまだ決めてません!
誤字脱字があれば教えてくださいね! それではまた。
<2017/01/09 07:16 日野みかん>消しゴム
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