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美人で得ってわけじゃない
- 第九話 -

 告白されたら、なんて答えればいいんだろう。
 分からない……。

 高橋先輩から告白されて。私たちはなんとなく気まずくなって、そこで別れた。
 次会う時、どんな顔していればいいんだか分からなくて。
 何事もなかったかのように接する?
 ううん、それは先輩に悪い。
 じゃあどうすれば?
 それよりも、告白の返事はいつすればいいのかな。
 返事はもう決まってる。だって私は皆瀬くんが好きだし。
 うーん、あまりガッカリさせないようにフラないと(あれ、矛盾してる?)ね。
 なんて言えばいいかな。『私、先輩の事は好きじゃないので』――これはダメか。絶対傷つけるな。『まずは、友達から』――いやまず、部活の先輩後輩の関係だし。っていうか、『まずは』って事は、『後々は大丈夫』って事になるかな? じゃあこれもダメか……
 他にもたくさん返事の答えが出てきたけど、どれもこれも傷つけちゃいそうなものばかり。
 あああ~、ホント、どうしよう!

「ゆ~り~か~!! 高橋先輩とのデート、上手くいった!?」
 告白されてから二日後。学校に行くとすぐ、優菜がワクワクしながら聞いてきた。
「あぁ、それね……」
 スポーツジムで筋トレさせられた後告白されました――なんて言ったら、驚くだろうな。多分、優菜の事だからたくさんの人に言うだろうし、皆瀬くんの耳にも入るだろう。うん、言うのはやめておこう。
「アンタに言ったら、絶対噂流すから、言わない」
「えー、ちょっとゆりかぁ、私ってそんなに信頼ない~?」
「ナイ。百パーセントない」
「そんなにハッキリ言わなくてもいいじゃーん! も~っ!」
「だって事実だし――って、あれ?」
 私は優菜と会話中に気がついた。
 今日も皆瀬くんがいない。他にも空席の机がポツポツと……。
「ねぇ、今日いない人多くない?」
 私が優菜に聞くと、
「ねー。多分、私と同じインフルじゃない?」
 と答えた。
 え……インフル? もしかして、皆瀬くんもインフルエンザだったりして……。
「それって優菜からうつったんじゃないの~?」
「ひっどーい! 人をばい菌扱いしないでよー!」
 私と優菜の会話を聞いていた別の女子が話に割り込んでくる。私は好都合とばかりにそこから離れて、また考えた。
 そういえば、皆瀬くんのお見舞いは、誰が行くんだろう。今までは一番家が近い男子が行ってたけど……もし女子が行ったら?
 いやいや、別にポストに手紙を届けるだけだし。後は、『手紙届けに来ました』ってインターホンで伝えればいいわけだし。
 ……でも、なんでかな。なんか、イヤなんだよな。これはやっぱり、私が皆瀬くんを好きだからかな。
 そう考えて、ふいに顔が熱くなった。
 いやいや、誰も行けなかったら、先生が届けてくれたりするかもしれないし。
 でも、もしも、もしもなんだけど……
 私が行けるんだったら、行きたいな。
 ついでに、皆瀬くんの家の場所も分かるし(いや、私はストーカーではないです!)。
 ああ、もうどうでもいいや。
 とにかく、ちゃんと治ってくれますように……
 私はそう考えるしかなかった。

お久しぶりです、新田でーす。
今回は長かったですかね? ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!
ちゃんと推敲した(つもり)ので、誤字脱字はないと思いますが……もしあったら教えて下さいね。
それではまた。
<2017/01/21 19:00 日野みかん>消しゴム
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