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妖怪物語
- 桜咲く季節 -

今の季節は春。
桜が咲く季節だ。

「綺麗」

桜姫も桜を見ていた。
桜を見ている桜姫を見て、村人は微笑んでいた。

「桜は綺麗だけれど、短期間で散ってしまう……」

桜姫は眉を少し下げる。
手に桜の花弁を乗せた。

「長いようで、短い……。まさに、人間の命みたいね……」

ザァッ。
風が吹く。
その風の影響で桜が舞う。
桜姫は目を閉じた。

「………」

無言。
目を開けると、子供の姿があった。
その子供は桜を集めている。

「可愛い!」

端から見れば可愛らしいが、あの子供は下級妖怪だ。
恐らく京に来たばかりだろう。

(狐の妖怪か……)

子供から少し離れた所で、一人の女性が近寄って来た。

「ほら、帰りましょう?」
「うん!」

沢山の桜の花弁を女性に見せながら、手を繋いで帰って行った。

「……フゥ……」

桜姫は立ち上がる。
そして耳をすます。

『桜姫!お助けェ!!』

桜姫は走る。
人間が助けを求めているから走る。
その人間と妖怪の間に入った。

「桜炎舞」

桜が妖怪の体に付き燃える。
妖怪は悲痛な叫びをあげていた。
灰になり、風に乗って遠い空へと昇って行った。

桜姫の技
・桜炎舞(ようえんまい)
桜が敵に付き燃える。初めて使えるようになった時に風が吹き、舞を踊るかのように空へ舞い上がったのを見て”桜炎舞”を名付けた。
<2016/06/17 17:11 白悪夢比売の命>消しゴム
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