おためし小説投稿

登録一切不要で小説投稿!
文字サイズ変更 
線香花火
- 初恋の音 -

「ねぇ帆香!聞いた?」
移動教室の途中。廊下を歩いていると、横から友達の菜子と絵美が走ってきた。
「何を?」
いきなりの質問に何がなんだか分からない私はふたりを見つめる。
「アカリが高橋智弥に告白したって!」
「アカリが⁉︎」
私は目を丸くして驚く。
「結果は?」
「フラれたって〜」
菜子は当たり前のように私の肩を叩く。
「高橋智弥だよ⁉︎」
絵美も続いて私の肩を叩く。
両脇から肩を掴まれた私は言った。
「あの高橋智弥に告白するなんて、アカリも勇気あるよねぇー」
「絵美なんて、同じクラスなのに話したこともないよ。」
「ウチ、今席隣だよ⁉︎なのにロクな会話もしたことないから。」
絵美と菜子は笑いながら言う。
高橋智弥というのは、今私たちと同じクラスの男子。周りの男子たちとは何かが違ってて・・ひときわ目立つ男の子。
クールで、女子に興味なしの智弥くんだけど、うちの学年の女子はみんな、先輩までが智弥くんのことが好きなくらいモテモテな人。
「ほんと、怖いくらいモテるんだからね!ウチにそのモテモテさ分けて欲しい!」
「絵美も〜!」
「絵美は彼氏いるでしょ⁉︎」
菜子は絵美を睨んだ後、私の肩を抱いて、
「ウチらは彼氏いない組の同盟だからね。リア充はほっとこ」
と笑って言った。絵美は口を尖らせて後ろから私たちの後を追ってくる。
智弥くんか・・・・・・
理科室で授業が始まり、先生が前で話している中。私は1人、別のことを考えていた。
昔は、何も考えずに友達とかと付き合えてたんだなって。改めて思った。
大人になればなるほど、恋人も、友達も、選んで付き合うようになる。
『好き』って気持ちだけで一緒にいられるのは、子供の頃だけなんだって。
そう、2つ前の席に座っている智弥くんを、私はじっと見つめた。


・雛山帆香 ひなやまほのか
・高橋智弥 たかはしともや
・小宮絵美 こみやえみ
・一色菜子 いっしきなこ
<2016/06/13 17:11 ayaka>消しゴム
Copyright(C) おためし小説投稿 Since2013 All Rights Reserved.