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赤いかさ
- 小さな決意 -

目が覚めると、白い天井が見え私はズキズキと痛む
体を起こす。
辺りを見渡すと
(病院?
そっかあたしあの時)
すると
「澪!」
と藍の声がして、私はドアの方を向くと
澪がいた。
「良かった〜、目~覚めた!」
藍は私の元に駆け寄り、私に抱きつく。
「ごめんね、心配かけて」
「ううん、澪がこうして目覚めてくれたんだもん!
謝ることないよ」
藍は私を離すと、嬉し涙を流して笑っていた。
その時、私は脳裏に車に引かれる時に
一緒にいた彼の事が浮かんで
「それより、あの彼は!」
と藍に尋ねるとこう言った。
「彼って、誰の事?」

***
医者の審査を終えた私は、
担当の医者に彼の事を聞いたが、
医者はそんな彼を見ていないと言う。
両親にも看護師にも聞いたが、そんな人なんて運ばれていないらしい。
(じゃあ、
あの時一緒にいた彼は何者なんだろうか。
あの時渡された、
あの『赤い傘』は何だったんだろうか)
(赤い傘)
私は、病室の自分の荷物を探したが見つからず、
看護師に聞いてみると、
そんな物ないと言われた。
私は病室のベッドに寝転んで考えた。
(もしも、彼が元々この世にいない存在だとしたら
あの時の傘は何だったんだろうか
それよりも、あの時の言葉と拓磨はなぜいたんだろうな・・・)
『死なせるか』
あの時の拓磨の言葉が妙に頭の中に離れなかった。
スマホの拓磨との写真を見て
考えて考えて、
やっと答えが分かり、私はクスッと笑うと
こう呟いた。
「死ぬわけないでしょ・・・」
と・・・。
小さな決意の意思を添えて・・・。


今まで読んでくれた皆様、
ありがとうございます!(*´∀`)
最終回です!
短編オリジナル小説でしたが、
文学なのに、恋愛要素でしたね(笑)
<2016/08/12 16:52 柊 香澄>消しゴム
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